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けがの大きさ は「何針縫ったか」だけでは判断できないようです。
大阪府守口市の市立小学校で男性講師が6年生の男子児童の顔を平手打ちし、男子児童は10針縫うけがをしました。
男子児童が校舎3階の廊下から破った紙をまいていたことに関し、男性講師が指導をした際、男子児童の顔を平手で3回殴り、男子児童はよろけて壁の金具に額をぶつけ、約3センチの切り傷を負ったといいます。
「10針縫うけが」というと、決して小さくないけがのように感じられます。そして、今回それが約3センチのけがであったとすると、10針=3センチ、1針=3ミリの計算になるでしょう。この法則は他のケースにも当てはまるのでしょうか、それとも今回に限ったことでしょうか。そもそも、「何針縫った」というとき、そこに基準はあるのでしょうか。
「何針縫ったか」で けがの大きさ は分からない
結論からいうと、何針縫ったかによってけがの大きさを判断することはできません。縫い方によっては縫う間隔は狭くもなり広くもなるからです。1針何mmという明確な基準はなく、「何針縫ったか」は単なる事実です。そこに医学的な根拠はありません。
傷跡が残らないように、細かく縫合する形成外科の技術が登場する以前は、1針はだいたい3~5mm程度というおおよその予測はなりたちました。しかし、現在の形成外科では、一般外科なら1針ですませるようなところを、3~5針縫うこともあります。縫う間隔が細かくなれば、たとえ傷は小さくても10針、20針ということもあり得るのです。
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