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著名人の訃報が報道される際、死因として心不全、呼吸不全がしばしば挙げられます。しかし、医療現場では、この2つの疾患は死亡診断書の作成上注意を要するものとして知られています。ここでは、普段あまり意識することのない、死因と死亡診断書のルールを見ておきましょう。
死亡診断書の書き方 : 死因には直接死因と原死因がある
例えば、脳梗塞の後遺症のため肺炎で亡くなった方がいたとします。このとき死因を単に肺炎としてしまうと、もともと元気だった人が肺炎で亡くなったケースと区別がつかなくなります。
この場合、肺炎を直接死因(Direct cause of death)、脳梗塞の後遺症を原死因(Underlying cause of death)と考えます。死亡統計に用いられるのは原死因の方です。死亡診断書の記載に直接死因の記載しかないと、正しい傷病名を死亡統計に反映させることができなくなります。死亡診断書には原死因を記載することが大切です。
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