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執筆:石村 衛(ファイナンシャルプランナー)
「勤め先に退職金制度がないので不安」と思う人は少なからずいると思います。
一時金として、または年金形式で受け取れる退職給付金は、子どもの教育費や家のローン、老後の生活費としても大変ありがたい存在です。これまでも1社でコツコツ、長く働こうという意欲にもつながってきたものです。
ところが最近は、退職給付制度そのものを設けていなかったり、自分で運用するタイプのものだったり、さまざま。
退職金に不安がある、という人はどうしたらいいのでしょうか。いっしょに考えていきましょう。
日本の会社の実態
厚労省の平成25年「就労条件総合調査結果」によると、会社規模別の退職給付制度(一時金・年金のいずれか、または両方)の導入割合は以下のようになっています。
・従業員数1,000人以上 : 93.6%
・従業員数300~999人 : 89.4%
・従業員数100~299人 : 82.0%
・従業員数30 ~ 99人 : 72.0%
いわゆる「大企業」の圧倒的多数は退職給付制度が導入されている一方で、中小企業、とりわけ小規模企業では導入率が低くなっています。
この調査結果で気掛かりなのは、約6,000社が調査対象となっていること。日本国内の中小企業数が約385万社に上ることを勘案すると、上記の中小企業における退職給付制度の導入状況は、実態とは乖離(かいり)しており数字は大幅に底上げされている可能性がありそうです。
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