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俳優の西島秀俊さんが、主演映画のワールドプレミアで撮影秘話を明かし、壮絶なアクションシーンで肋骨にヒビが入ったり右目の 角膜 をはがしたりしたと語りました。「 角膜 がはがれる」などと聞くと、びっくりしますよね。目の中はいろいろな構造になっていて、日常のちょっとした行動でも傷を作ってしまいます。注意したい症状についてご紹介しましょう。
「 角膜 」と混同しやすい「網膜」
肌表面の皮膚とは違い、目の表面はとても繊細です。眼球は強膜(きょうまく)という膜で覆われているのですが、正面と奥の前後に穴があいていて、正面の穴は「角膜」で、奥の方は「網膜」で覆われている、という構造です。
目の奥があいているのは視神経が通っているためで、網膜は光を感じる細胞(視細胞)と、視細胞の働きを集約したり支持したりする細胞が集まって大切な役割をもっています。そのため、10層構造で膜が構成されています。
また角膜は一般に黒目と呼ばれる部分の表面にある透明な膜で、光の取り入れ口となっています。目の中でもっとも外界にさらされる場所ですから、表面はいつも涙液で覆われています。
角膜から入った光が水晶体を通り、網膜にあたると、脳に視神経からの刺激が伝わって「見える」という状態を作り出しています。網膜剥離と呼ばれる症状がありますが、近視、加齢、アトピー性皮膚炎、スポーツや事故などでのひどい外傷をきっかけにおきます。10層にもなっている網膜の一部、またはそのすべてがはがれてしまうと、光の刺激を脳に伝えることができなくなり、視力低下、失明の原因にもなります。手術で網膜を元の位置に戻すことも可能ですが、早期発見治療が経過の良し悪しに影響します。
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