(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
いじめに伴う自殺事件が後を絶ちません。つい先日、11月1日に名古屋市の中学1年の男子生徒が遺書を残して地下鉄に飛び込むという痛ましい事件が起こりました。今年7月、岩手県矢巾町の中学2年の男子生徒がいじめを苦に列車に飛び込んだ事件も記憶に新しいところでしょう。また、同じく7月には、名古屋市の中学2年の男子がマンションから飛び降り自殺で亡くなる事件も起こっています。
子供だけではありません。今年4月には、栃木県佐野市で2人の女性が立て続けに自殺するという事件が起こり、その原因はLINEを使ったママ友いじめだとされています。2004年には海上自衛隊で21歳の海士が、いじめを苦に自殺したとされています。報道されていないものやまだ表面化していないケースも含めれば、無数にあると言ってもいいでしょう。
日本でいじめが社会的な問題として認識されるようになったのは、1980年代の半ばです。それから30年近く経った現在でも、いっこうになくなる気配はありません。いじめは人間が持つ「性」のようなもの、と考えている人も多いのではないでしょうか。本当にいじめは人間の性なのでしょうか? ここでは、いじめという問題について改めて考えてみたいと思います。
いじめは人の性か? については諸説あり
いじめが人の性かどうかは答えが出しにくい問題です。研究(エビデンス)に基づいて科学的な立場から答えを探ることは可能ですが、教育論、組織論、福祉論など、さまざまな立場の評論家からの異論が絶えません。いずれにしろ、いじめを通して人間の本質を語るのは、あまり生産的とは言えないでしょう。
しかし、いじめの相談に応じてきた立場からすると、自分たちをいじめから守る方法は考えなければなりません。今、この瞬間にも困っている人がたくさんいます。特に秋は学校でいじめが深刻化しやすい季節です。職場でも人事異動直後の混沌とした雰囲気も落ち着き、日々の閉塞感からいじめが深刻化するケースが見られるようです。筆者の経験に基づく独断ではありますが、ここでお勧めできるいくつかの方法を紹介しましょう。
スポンサーリンク