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2月末、19歳の少年が同じ予備校に通う同じく19歳の女子を刺殺した容疑で逮捕されました。少年が傷を負っているため詳しい事情は明らかになっていませんが、ナイフ2本と斧を使った犯行に深い殺意を感じさせます。被害者の傷は首から上に集中していたとされています。被害女性の苦痛と恐怖、そして人生を絶たれた悔しさを想うと背筋が凍ります。ご遺族の心中も察してあまりあります。心からご冥福をお祈りいたします。
執拗なまでの凄惨さ。裏にはいったい何が?
さて、事件の凄惨さは少年の執拗な殺意を感じさせます。社会の注目は「二人の間にいったい何があったのか」に集中するかもしれません。しかし、少年は「ばかにされたと思った」と犯行の重さと比べるとあまりに軽すぎる理由を述べているそうです。捜査の進展で新しい情報が浮上するかと思われますが、19歳の少年に深い心の闇を感じてしまいます。この心の闇はいったい何だったのでしょうか。
必ずしも少年の心の闇のすべてを説明できるかわかりませんが、実は思春期から青年期にかけては「思春期妄想症」と言われる状態があります。一般にはあまり知られていない言葉ですが、異常心理学の専門家の間ではよく知られた状態です。
ここで言う妄想とは主に「自分が悪意や非難の標的にされている」という被害的な妄想です。たとえば、あなたを批判的する人、バカにする人のことを考えたくないのに繰り返し考えてしまった経験はありませんか?今もどこかで自分をバカにしている、自分の悪評を振りまいている…と想像してしまったことはありませんか?そして、いつまでも悔しくて悲しくて泣きわめきたくなるような気持ちを引きずった体験はありませんか?
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