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執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター)
「なぜかいつもダメ男と付き合ってしまう」そんな女性、いませんか?
「私がいないと、何もできないからそばにいてあげなきゃ!」これは「共依存」という関係の始まりかもしれません。
人間関係や健康にも支障をきたしかねない共依存。一体、どのような関係のことを指すのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
「共依存」とは?
「共依存」は、アルコール依存症の治療現場で生まれた「イネイブリング」という考えに基づいています。
イネイブリングとは、依存症患者を手助けすることで、かえって回復を遅らせてしまう周囲の人間の行為のことです。たとえば、本人の飲酒代を妻が代わりに支払ったり、二日酔いで会社を休む連絡を家族がするといったこと。
このように、本人のお酒による失敗を家族が尻ぬぐいすると、本人は自分の飲酒問題を直面せずに済みます。ですが、その分依存状態を助長させてしまうのです。
そして、周りの家族もまた、相手に頼られることに自分の存在価値を見出してしまうことがあります。
その結果、頼りたい人間と頼られたい人間のお互いに依存する関係が形成されます。これが、「共依存」です。
共依存は、単純に頼り合っているということではありません。このままいくと健康状態を悪化させたり、そのほかの人間関係に支障をきたすことがわかっていても、その関係をやめられないのが共依存です。
このことから、「嗜癖(しへき、止めようと思いながらも止めることのできない習慣になってしまうこと)的な人間関係」とも表現されています。
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