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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
「ネガティブ」とは、消極的・否定的・悲観的な考え方や性格を表すコトバです。
対となる「ポジティブ」は反対に、積極的・肯定的・楽観的というニュアンスが込められています。
「ネクラ」なネガティブと、「ネアカ」なポジティブ。
これまで、態度や価値観、人間関係や病気の発症などにも、ネガティブであることは悪影響を与えることが示され、ポジティブな取り組みや考え方が奨励されてきました。
しかし、ポジティブであることは無条件に良いことなのでしょうか?
メンタルヘルスの立場から考えてみたいと思います。
ネガティブな「うつ」とハイな「そう」
「躁(そう)うつ病」のことはご存知でしょうか。
気分が落ち込み、興味や関心が減退する「うつ」と、反対に気分が高揚し、亢進した活動や活力・欲求を得る「そう」とが、エピソードとしてくり返されるので、最近では「双極性障害」と呼ばれています。
そう状態は気分高揚を象徴する「ハイな状態」とも表現されます。いいかえると、うつ状態は「究極のネガティブ」、そう状態は「究極のポジティブ」とでも呼べる状態になります。
気持ちが高ぶって、何でもできるような気分になったり、全然眠らないでも精力的に活動したり、脈略もなくどんどん新しいアイデアを生み出したりなど、病的なポジティブさに支配される期間が続きます。
もちろん、こうした病的なポジティブがよくないことは、容易に想像がつくかと思います。
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