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執筆:座波 朝香(助産師、看護師)
医療監修:坂本 忍(医師・公認スポーツドクター・日本オリンピック委員会強化スタッフ)
生理の出血量にまつわるトラブルは、人と比べることができないこともあり、見逃してしまう人が多いようです。
ところが、出血が多いことを放置しておくと貧血を引き起こすことや、子宮になんらかの病気があって出血している場合は、その病気を悪化させてしまう可能性があることをご存じでしょうか。
そこで今回は、生理の出血量に関連したトラブルについてご紹介したいと思います。
「経血モレが心配で思い切って行動できない」は危険信号かも
あなたは、生理のとき、次のようなことはありませんか?
・1時間ごとのナプキン交換ではもたない
・昼でも夜用ナプキンでないと間に合わない
・寝るときに夜用を使っても1枚では足りない
・レバーのようなかたまりが出る
・以上のような経血量の多い日が3日以上続く
上記の項目に当てはまる場合は「過多月経」の可能性があります。
過多月経は、生理の時の出血量が異常に多いことを指します。そして、自分の生理の量が多いのか少ないのか、受診するべきかどうかを判断するときの目安が上記の項目になります。
生理の量は、人と比べるわけにはいかず、見逃している人が多いものです。
実際に、多量の出血が続くことで知らず知らずのうちに貧血なっていたり、「過多月経」の原因になっている子宮の病気やホルモン異常を放置してしまうことがあります。
生理の「悩み」で婦人科を受診するのは気が引ける?
生理の出血量が多いと「気になって何度もトイレに行ってしまう」など、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。なかには、「経血量のコントロールなんてできるはずがない」と諦めている女性もいるかもしれません。
しかし過多月経を治療することで、普段の生活を快適に過ごすことができます。
「自分の生理はこんなものだから仕方がない」「生理の悩みごときで受診は大げさ」などと、受診をせずにいる方は損をしているかもしれませんね。
婦人科への受診と適切な検査や治療を受けることは、生活の質をよくするのに加え、生理のトラブルの陰に隠れた病気を見つけ出し、早めに治療をすることにもつながります。
とくに、過多月経は「子宮筋腫」の代表的な症状のひとつでもあります。30歳以上の女性の20~30%の人が子宮筋腫にかかるといわれるほどで、決して珍しい病気ではありません。早期に治療するためにも、過多月経の可能性がある人は、ぜひ受診をしましょう。
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