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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
一般に、生物学的な「性」はセクシャリティ、社会的・文化的な「性差」はジェンダーと呼ばれます。
そして最近は、自分を男性と感じるか女性と感じるか、といった「性自認(心の性とも呼ばれます)」にも注目が集まっています。
そして、セクシャリティは「男」であっても、ジェンダーや心の性において女性的であることが認められるような時代になってきました。
これらを踏まえ、今回は巷でよく耳にする「男性の女性化」ということをテーマに考えてみたいと思います。
男らしさの理念:武士道に象徴される「男らしさ」
国や文化によって「男らしさ」はさまざまなようですが、日本の場合「武士道」が硬派な男らしさの理念として君臨してきたといえるでしょう。
具体的には以下がその特性です。
・名誉を重んじる
・潔い
・度胸がある
・倹約するが金銭にとらわれない
・落ち着いている
・ガマン強い
・無口
・不言実行
・感情抑制…など
以上は「よい面」ですが、その半面、下記のようが「男っぽさ」と称されることもありました。
・鈍感
・喧嘩早い(暴力的)
・無謀…など
硬派と軟派:草食系男子の男らしさ
たとえば、軍人や体育会系に支持されるであろうこうした硬派に対して、軟派な「男らしさ」もありました。平安時代の貴族社会では、男はよく泣いていたらしいですし、価値観が多様化し、封建的な時代と比べると男女の地位が対等になってきた現代では、硬派な「肉食系」に対して、軟派な「草食系男子」がとくに女性から歓迎されています。
奥手で平和主義、鈍感で誠実な草食系男子は、次のような特徴をもった男性を指します。
・恋愛に臆病で鈍感、鈍感とは女子からのサインをキャッチできないという意味
・根が真面目で平和主義
・はっきりモノ言う女の子が苦手で、独りの時間が大切
・相手の趣味やペースに合わせるのが得意
誠実や鈍感、真面目、奥手などは従来からの「男らしさ」の特性を継承しつつ、平和主義や女性主導であるところが、まったく違っています。
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