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執筆:南部 洋子(助産師、看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
女性のことですが、いつもは何でもないことに急にイライラしてしまう、ということは誰もが経験したことがあるでしょう。
男性には少しピンとこないかもしれませんね。
なぜこんなことが起こるのか、考えられる原因は何なのかを探ってみましょう。
ホルモン周期と関連したイライラ
イライラするのは、女性特有のホルモン周期と関係があります。代表的な二つをご紹介しましょう。
月経前症候群(Premenstrual Syndrome:PMS)
月経が起きる前の12~16日位に起きる、さまざまな症状を月経前症候群と言います。
月経がはじまるとすぐに症状が無くなったり、軽くなったりするという特徴があります。
・原因
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがありますが、この期間エストロゲンの分泌が減少し、プロゲステロンの分泌が増加することでさまざまな症状がでると考えられます。
・症状
イライラするということはよくあることで、その他にもさまざまな症状がありますが、これがあればPMS!という決め手はなく、むしろ、月経周期によって判断します。
よくある症状は、便秘、下痢、頭痛、めまい、むくみ、だるさ、肌荒れ、食欲不振、過食、不安感などです。
・症状の現れ方
症状の出かたもさまざまで、イライラして怒りやすく攻撃的になる人もいれば、まったく逆に、うつ状態で無気力になる人もいます。不眠になる人もいれば、寝ても寝ても眠いという人もいて、症状のでかたはかなりバラバラです。
PMSにかかりやすい女性は、几帳面、真面目、耐えるタイプ、完全主義、感情をあまり出さない人などの特徴があるといわれています。
更年期
更年期とは通常45歳~55歳までの、閉経を迎える前後を意味しています。この時期になると卵巣の機能が衰えて、女性ホルモンの分泌量も減少します。
そのため脳は分泌量を増やそうとして女性ホルモンを出すように体に指令しますが、卵巣の機能が低下している状態なので、いくら性腺刺激ホルモンを分泌してもエストロゲンの分泌量は増えません。
つまりホルモンバランスが悪くなるだけでなく、自律神経のバランスも乱れてしまいます。
身体症状として、ほてりや大量の汗、不安な気持ち、イライラなどの精神症状も出てきます。人によって症状の出方はかなり違います。全く何も出ない人もあります。
職場や家庭でのストレスを感じやすい人は、症状が強く出る傾向があります。悪化するとうつ病などになってしまうこともありますので、注意が必要です。
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