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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
眠い時や退屈したときに出る「あくび」。
疲れたり空気が悪くなったりすると出る生理現象ですが、病気の警告サインでもあります。
とくに、眠気がないのに出る「生あくび」には要注意です。
あくびはどうして出るのか、またカラダにとってどのような意味があるのでしょうか。ご一緒に見ていきましょう。
あくびはどうして出るのか
「あくび(欠伸)」は、疲れているときなど、カラダやココロが休息を求めて出る生理現象です。
脳の働きが鈍くなって酸欠状態のようになると、反射的に「あくび」がでます。
大きく空気を吸い込むことで、新しい酸素を脳に送り、低下している脳の働きを活性化してくれます。また、あくびで大きく口を開くと、あごの筋肉が刺激され、脳に刺激が与えられることも判ってきました。
このように、あくびは脳の働きが鈍くなったり、身体の休息が必要な時に起こる「防衛反応」なのです。
あくびのリラックス効果
新鮮な空気を深く吸い、酸素を補給した血液を脳に送り込み、脳を活発に活動させるあくび。じつは副交感神経を優位にする働きもあります。
別名「リラックス神経」とも呼ばれる副交感神経は、脈を安定させたり血圧を下げたりして、身体を休息モードに導きます。
またあくびと一緒に涙が出て、眼の疲れを取ったり目ヤニや老廃物を流してくれます。ひいては、ドライアイの予防にもつながるとも言われています。
危険の警告サイン?「生あくび」
勉強や仕事のさいに、周囲は集中しているのに独りあくびをして、ひんしゅくを買ってしまう場合があります。
眠気がないのに起こるあくびで、「生あくび」と呼ばれます。
緊張やストレス、睡眠障害などで身体や脳が相当に疲れている時に生じます。
また、脳梗塞、脳腫瘍、狭心症、更年期障害、低酸素血症といった病気の症状として生じる事があります。さらに片頭痛や乗り物酔いの前兆として「生あくび」が出ることもあります。
普通のあくびは、交感神経が優位な、夢中になっている時や何かに一生懸命取り組んでいる時には出ないものです。むしろ、副交感神経が優位な、疲れたり眠かったりするときに出ます。
これに対して、生あくびは緊張していたり具合が悪い時に出るあくびです。
いわば、病気などの危険が身体で起こっていることへの警告サインということができます。
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