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執筆:山本 ともよ(管理栄養士)
医療監修:株式会社とらうべ
「海藻が髪に良い」と耳にしたことがある方は、多いでしょう。
ツヤのある黒色をしたワカメや海苔はいかにも髪に良さそうですよね。実際に、海藻を食べることは髪の健康にとても重要です。
ただし、海藻だけをたくさん食べたからと言って、髪がツヤツヤ・フサフサになるわけではありません。
それでは、どのように摂取すればよいのでしょう?
今回は髪の健康に関わる栄養素から、海藻の上手な食べ方について解説していきましょう。
髪の質を高める栄養素
ツヤ・コシのある強い髪の毛を作るためには、栄養不足などによる内側からのダメージや、紫外線・カラーリングなどによる外側からのダメージをできるだけ減らすことが必要です。
以下から髪の毛の質を高める栄養素をご紹介していきます。
たんぱく質(肉類、魚類、卵、大豆製品、乳製品など)
髪を構成している成分の大半は、「ケラチン」というたんぱく質です。ケラチンを構成するアミノ酸「メチオニン」は体内で作ることができません。そのため、食事から摂る必要があります。
ビタミンB群(肉類、魚介類、納豆、卵、バナナ、胚芽米など)
髪は、毛乳頭(もうにゅうとう)から栄養素や酸素を受け取り、細胞分裂が繰り返されることで生成されています。毛乳頭周辺の細胞を「毛母細胞(もうぼさいぼう)」といいます。ビタミンB群は、この毛母細胞の細胞分裂を活発にします。
ビタミンC(緑黄色野菜、果物、海苔など)
コラーゲンの生成をサポートし、髪の細胞や頭皮を丈夫にします。また、栄養素を身体中に運ぶ血管を強くします。
亜鉛(牡蠣、貝類、うなぎ、いわし、肉類、納豆、アーモンド、高野豆腐、海草類など)
亜鉛は、髪の主成分であるケラチンの合成に必要です。頭皮の形成にも関わるため、抜け毛予防によいといわれています。また、抜け毛の原因である活性型男性ホルモンを作り出す「5-αリダクターゼ」の働きを抑える働きがあるといわれています。
カルシウム(乳製品、小魚、桜エビ、海藻類など)
髪の色はメラニン色素の種類と量によって決まります。メラニンの総量が多いと日本人のような黒髪となり、反対に少ないとブロンドとなります。そして、メラニンをほとんど含まないのが白髪です。カルシウムは、メラニンを生成するメラノサイトを活性化してくれる栄養素で、黒色の維持や白髪予防にいいといわれています。
ヨウ素(海藻類、タラなど)
細胞は常に入れ替わっていますが、それに関わっているのが、甲状腺ホルモンです。ヨウ素は甲状腺ホルモンのもととなり、代謝を促して美しい髪を作ります。
フコイダン(昆布、めかぶ、もずくなど)
海藻に含まれるネバネバ成分は、食物繊維の主成分である「フコイダン」です。毛母細胞を活性化させる働きがあります。毛母細胞が活性化すると新陳代謝が活発に行われ、健康的な美しい髪が作られることを促します。
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