(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:永吉 峰子(管理栄養士)
こんがりと焼けたパンやお肉はとても美味しそうですね。
美味しさや香ばしさ、見た目の要因となっているのが「焦げ」ですが、食べ過ぎは体に毒とも言われています。
焦げは本当に体に悪いのでしょうか?
くわしく解説していきましょう。
焦げが体に悪いの?
焦げが体に悪いと言われているのは、焦げの成分に発がん性があることがわかってきたためです。
焦げは食品中の糖分やたんぱく質など様々な物質が反応して発生します。
そのため、焦げの成分には様々な種類があります。
また焦げの成分が発生する温度や加熱時間は、成分により異なっています。
ですから、どのような成分をどれだけ摂取したら発がん性が高まるのか、またどのような料理にリスクがあるのか、現在研究が進んでいます。
発がん性があると言われている焦げの成分
様々ある焦げの成分の中、現在発がん性があると言われている成分をご紹介します。
アクリルアミド
パンやジャガイモなど糖分が多い食品を高温で加熱すると、アミノ酸と糖分が反応してメイラード反応と呼ばれる反応が起こります。
このメイラード反応によって、こんがりとした焼き色や香ばしさが生まれます。
この焼き色の原因となっているのがアクリルアミドです。
食品中の汚染物質のリスク評価を行う国際機関である『FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)』は2005年、発がん性や神経影響の懸念があるということを発表しています。
ヘテロサイクリックアミン
肉を高温で長時間調理した際に発生するのがヘテロサイクリックアミンという物質です。
肉に含まれる糖分やアミノ酸、その他の物質が反応して発生します。
ヘテロサイクリックアミンには様々な種類がありますが、全部で何種類存在するのか、全てに発がん性があるのかといった研究は現在進められています。
大腸がんや胃がん、肺がんなどの発生に関連していると言われています。
焦げの成分、許容量について
このように焦げの中には発がん性が疑われる物質が含まれています。
では一体どのくらいの量を食べたらガンなってしまうのか、許容量について所説あります。
そのため、残念ながらこれくらいまでであれば大丈夫という量がまだわかっていません。また、がんの原因は焦げ以外の遺伝や食習慣など様々なものがあります。
ですから、遺伝や食習慣などによっても焦げの成分の許容量は異なってくるでしょう。
スポンサーリンク