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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
人生の最期を、どこで迎えたいか。
内閣府の調査などによると、「どこで最期を迎えたいか」については、回答者の半数以上が「自宅」、ついで「病院などの医療機関(27.7%)」、「福祉施設(4.5%)」、「高齢者向けケア付き住宅(4.1%)」となっています。
住み慣れたところや安心できる場所がよいということでしょう。
こうしたニーズは今後、充足されていくのでしょうか。実際の取組例などを見ながら考えてみたいと思います。
地域包括ケアシステムについて:施設ケアから在宅ケアへ
厚生労働省は2025年をめどに、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的に、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制の構築を推進しています。
この体制は「地域包括ケアシステム」と呼ばれています。
自治体がベースとなって、その地域に見合った地域包括ケアシステムを構築し、運営されていくことが期待されています。
また、住まい・医療・介護・生活支援や介護予防が、包括的に行われていくような体制整備も求められています。
この結果、今後ケアの場は「重度要介護者でも、なるべく長く、住み慣れた地域で暮らす」という、ケア付き住宅も含めた在宅ケアが中核になっていくでしょう。これまでの病院や介護施設といった「施設中心型の介護」だったのが、大きく変貌していくことが予想されます。
2012年現在、こうした地域包括ケア制度を機能させていく中核機関としての「地域包括支援センター」は、全国で4328か所、設置されています。
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