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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
「空腹だと栄養素がいきわたらないから、いい働きもできない」という意味のことわざ「腹が減っては戦ができぬ」。
おそらく、現在と比べると食料がなかった時代に生まれたことわざかと想像されます。
「飽食の時代」ともいわれる現代でも、このことわざは活きているでしょうか?
食の乱れによる慢性疲労
管理栄養士の森由香子さんは、病院での栄養指導の臨床経験から、慢性的な疲労を感じている人が少なくないこと、その原因として、慢性的な栄養素の不足、不規則な食事時間、ストレスによる自律神経の乱れ、体内で発生する活性酸素の影響などを指摘しています。
そして、こうした食の乱れは、欠食やダイエットなどによって身体に必要な栄養素が足りなくなり、身体のさまざまな機能が正常に保たれなくなって起きていると診ています。
さらに、こうした慢性疲労が進行して過労状態になると、動脈硬化・脂質異常、不整脈などから脳出血・心筋梗塞などの病気にいたるとも指摘しています。
まさに、現代版「腹が減っては戦ができぬ」状態が、森さんのいう「慢性疲労」といえるのではないでしょうか。
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