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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
医療監修:株式会社とらうべ
出産を機に痔になった、という女性の方も多いことでしょう。
恥ずかしいからと病院に行くのをためらって悪化させる場合もあります。生活習慣と密接にかかわっている排泄のこと、とても身近な問題ですね。
肛門の病気の総称を「痔」といい、大きくは「いぼ痔」「切れ痔」「痔ろう」の3つの種類に分けられます。
今回はこの痔について詳しく解説していきましょう。
いぼ痔(痔核)について
いぼ状に腫れができる状態をいいます。主に便秘になった排便時のいきみなどで、肛門部に負担がかかり、直腸肛門部の血液循環が悪くなって静脈叢(じょうみゃくそう)という毛細血管の集まっている部分がうっ血してしまい、腫れあがることで起こります。
また、いぼ痔ができる場所によって、その症状が違います。
肛門の歯状線(肛門と直腸との分かれ目)より上側にできるものを内痔核(ないじかく)、下側にできるものを外痔核(がいじかく)といいます。
内痔核の症状
内痔核とは、排便時の負担によって、歯状線より上に粘膜下の静脈叢がうっ血してできた、いぼ状の腫れをいいます。
この周囲の組織は痛みを感じる知覚神経が通っていないので、痛みを感じることは少なく、出血することで痔に気がつく場合が多いようです。排便時に便器が真っ赤になってびっくりすることがあります。
症状が進んでくると、炎症によって痛みを感じることが出てきます。
また、いぼが肛門の外に出てきて気がつきます。
外痔核の症状
外痔核は、排便時にかかる負荷によって、歯状線より下の皮膚部分の静脈叢がうっ血してできた、いぼ状の腫れをいいます。
肛門の外側の皮膚には知覚神経が通っているので、外痔核では痛みを感じます。
急性の炎症を起こして血栓などができれば、腫れて激しく痛みます。
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