(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
精神障害と障害年金・生活保護 :生活保護の受給を勧められる
しかし、Sさんは悩んだ末にこの提案を断りました。Sさんは、自分が「精神障がい者」とカテゴライズされることに、どうしても違和感があったのです。
次にSさんが知人から勧められたのは、生活保護の申請をすることでした。いまのSさんの状態であれば「生活保護を受給できる可能性は高い」と、その知人はいいました。生活保護を勧められたときは、Sさんも「もう、それしかないかも」と思ったそうです。しかし、窓口で「もし、冷たくあしらわれたら…」「怒られるのではないか」という不安のため、どうしても福祉事務所に行くことができませんでした。
また、Sさんは心のどこかで「きっかけさえあれば、自分は働ける」とも考えていたのです。
(次回に続く)
※本文は実話をもとに脚色を交えて構成しています。実在の人物・団体とはいっさい関係がありません。
<執筆者プロフィール>
井澤佑治(いざわ・ゆうじ)コラムニスト
舞踏家/ダンサーとしての国内外での活動を経て、健康法・身体技法の研究、高齢者への体操指導、さまざまな障がいや精神疾患を持つ人を対象としたセラピー、発達障害児の療育、LGBTの支援などに携わる。
スポンサーリンク