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パニック症と性格
パニック症は、緊張する場面や機会の多い人ほどかかりやすいと言われています。これは、緊張状態によって自律神経に乱れが出てしまうことが要因です。自律神経は、循環・生殖・排泄に深く関わる「交感神経」と、呼吸・副腎・ 消化器に関わる「副交感神経」のふたつに分かれています。交感神経の働きが正常でないと、気力や集中力がなくなり朝起きるのが辛くなります。また、副交感神経の働きが悪いと食欲がなくなったり、眠れなくなるなどの症状が起こります。
緊張する状態をつくり続けてしまうのはどのような性格なのでしょうか?
人見知りで引っ込み思案
心配性で、他人と接するときにいつも気を張っている人見知りで内向的な人は、緊張状態が続く傾向があります。自分の気持ちを抑えて無理をしてしまうため、これがストレスになり、パニック症を引き起こすこともあります。
小さなミスを気にしたり、物事を悪い方向へ考えてしまう人、劣等感が強く自分に自信が持てない、人に自分の意見を主張するのが苦手だという人は要注意です。
素直で与えられたことを全力でこなす
物事に真正面から飛び込み、一生懸命乗り越えようとする人もパニック症にかかってしまうことがあります。与えられた仕事や課題をこなしていくバイタリティのある人ほど、それを 乗り越えることができなかったときに無力感や無価値観を覚えてパニック症になってしまうケースも。全力でぶつかることはいいことですが、捨て身でぶつかっていく姿勢は時として自分の身を傷つけることにもなりかねません。
完璧主義で頑張りすぎる
「こうあるべき」「こうしなくてはいけない」という考えが強く、何事に対しても完璧主義の人も、パニック症にかかりやすい性格だと言われています。常に気を張って過ごしているため、自分で自分を追い詰め、身も心もヘトヘトになってしまうことが原因です。
中途半端な状態にストレスを感じるため、ルールやマナーを守らない人に怒りを感じたり、計画通りに進まないと疲れてしまいます。また、自分の失敗を他人に知られることや、人に甘えたり頼ったりすることが苦手、という傾向もあります。
克服するために大事なことって
パニック症にかかると、自己嫌悪に陥ることが増え、性格が消極的・悲観的になります。薬物療法や心理療法といった治療法もありますが、最終的には自分の意思で行動し、改善に向けて努力しようとする姿勢が大切です。
監修:岡本良平(東京医科歯科大学名誉教授)
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