感染症の終息宣言 何をもって「終息」と見なすのか?

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感染症の終息宣言 何をもって「終息」と見なすのか?

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 感染症の終息宣言 「鳥インフルエンザ」の場合

 

近年、日本で大規模に流行した感染症といえば、鳥インフルエンザが挙げられます。ただし、日本では人に感染した例はありません。家畜の感染については、農林水産省の管轄で「家畜伝染病予防法」により、発生時の早期通報・殺処分・移動制限が定められています。協力した養鶏農家の経済的な影響については、原則的に国が補償し、発生予防のため、農家には飼養衛生管理基準の順守を義務づけています。終息宣言は自治体ごとに発表します。2007年の初旬に宮崎県で流行した際は、当時の東国原知事が終息宣言を発表しました。

 

感染症の終息宣言 :MERSの終息宣言はいつ?

 

終息宣言が出される基準は、病気の種類や状況によって異なります。感染症の最大潜伏期間を十分に経過しても新たな感染例が出なかった場合は、流行が終息したと判断する目安となり得ます。WHOのエボラ出血熱の流行終息の基準は、「最後の確定患者が、血液検査で2回の陰性が確定された日、または安全に埋葬された日から42日間エボラ出血熱患者の発生がない状態」としています。

ただし、潜伏期間の2倍の間に新たな患者が発症しなれば「終息」という基準は、すべての感染症に当てはまるわけではありません。MERSのように二次感染、三次感染を起こしている状態をみると、新たな感染者が出なくなったとしても、数か月間は様子を見ないと簡単には終息宣言は出せないでしょう。現在も新たな感染者が見つかっていることを考えると、なかなか終息宣言は出ないかもしれません。

 

 

 

 

執筆:南部洋子(看護師)
監修:坂本 忍医師(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)

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