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やせすぎによる腸閉塞 について考えさせられる出来事がありました。落語家の桂歌丸さんは、入院先の病院で腸閉塞と診断され、退院のめどが立たない状況だといいます。桂歌丸さんは今月1日に背部褥瘡(じょくそう)の手術を受けて退院しましたが、胃腸の不調によるやせ過ぎが原因で14日に再入院していました。腸閉塞は、イレウスと呼ばれます。口から摂取した飲食物や消化液、ガス、便などが、排泄されずに小腸や大腸で滞ってしまう病気です。
腸閉塞の症状
通常は、口から摂取した飲食物や唾液・胃液などの消化液は、胃、小腸、大腸を通って消化吸収され、最終的に便とともに排泄されます。ところが、内容物が排泄されずに腸に詰まると、腸が拡張してお腹が張ります。また、腸粘膜が腫れて炎症が起こり、刺すような腹痛、嘔気、嘔吐、排ガス・排便の停止などの症状がでます。
やせた人では、腸がムクムクと動くのがお腹の外から見えることもあります。お腹の痛みは、キリキリと強い痛みが起こり、しばらくすると少し和らぐ、ということを繰り返す疝痛(せんつう)発作と呼ばれる特徴的なものが起こります。
吐物は、最初は、白色から透明で酸っぱい胃液や黄色で苦い胆汁ですが、進行すると腸の奥から逆流してきた腸の内容物となり、下痢便のような色合いや便臭を伴うようになります。
さらに進行すると、腸管の動脈血流障害による腸管の壊死や穿孔を引き起こし、生命の危険を伴います。絞扼(こうやく)性腸閉塞は、腸自体にねじれが出たり、きつく絞まったりすることにより引き起こされるもので、緊急手術が必要です。激しい腹痛が休まることはなく、時間とともに顔面蒼白、冷や汗、冷感もみられ、脈や呼吸も弱く速くなり、ショック状態に陥ります。
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