EP配合剤(LEP製剤を含む)の血栓症リスク :月経困難症から解放されるベネフィットは、リスクをはるかに上回る!?

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EP配合剤(LEP製剤を含む)の血栓症リスク :月経困難症から解放されるベネフィットは、リスクをはるかに上回る!?

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 EP配合剤(LEP製剤を含む)の血栓症リスク :突然、ふくらはぎが腫れて痛むなど、血栓症が疑われる場合は即病院へ!

 

LEP製剤を服用している際に、“突然片目が見えづらくなくなった”、“ふくらはぎが腫れて痛みがあり、翌日になっても軽快しない”、“息苦しくて体が起こしづらい”、“激しい頭痛があり、翌日になっても軽快せずひどくなった”などの症状があれば血栓症が疑われますので、すぐに病院へ行くことが重要です。

 

血栓症の症状は、LEP製剤の服用をやめても良くなることはありませんし、翌日になると確実に症状は悪化します。少しでも心配な症状があったり、翌日になっても症状が治らないようなら必ず診察を受けるようにしてください。

 

ちなみに血栓症は一つの原因で起こるわけではなく、さまざまな不運が重なって発症します。脱水や長時間の同じ姿勢(ゲーム、パチンコ、飛行機内等)、窮屈な服(着物、ウエットスーツ等)などです。これらの要因に、LEP製剤の服用が重なると発症のきっかけになることもあります。“LEP製剤を飲む=血栓症をいきなり発症”ということは決してありません。

 

LEP製剤は、月経困難症を治療することでの生活の質の向上など、ベネフィットのほうがはるかに大きい薬です。婦人科のドクターと相談しながら、上手に活用していきたいですね。

 

 

 

●文/医療ライター 渡邉優希

監修者プロフィール:太田郁子先生

太田郁子先生・倉敷平成病院婦人科医長
倉敷平成病院婦人科医長
医学博士
日本子宮内膜症啓発会議実行委員

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