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プール熱の症状と対策 「特効薬がない」
プール熱は、ウイルス感染後5~6日間の潜伏期間を経て、38度〜40度の高熱が出て、あわせてのどの腫れと結膜炎を発症します。
ただ、乳児の場合は下痢や嘔吐などの症状が目立って目の症状がでないこともあります。
普通の夏かぜよりも熱が下がりにくく、喉の痛みもともなうため、食欲が減退し、脱水症状を起こすこともあります。特に小さいお子様にはプリンややわらかいうどんなど、喉越しのよい物を食べさせたり、水分をしっかりとって脱水症状を起こさないようにしましょう。
プール熱にワクチンなどの特効薬はありません。普通の風邪と同じように、出ている症状に対する対症療法のみです。
残念ながら発症してしまった場合は、以下のことを心がけましょう。
・安静と十分な睡眠を確保し、こまめに水分補給する
・高熱でぐったりして元気がない時は、解熱剤を利用する
・喉の痛みがひどい場合は、うがい薬やトローチ、鎮痛剤を服用する
・目やにがひどい時は湿ったガーゼで優しく拭き取り、目薬をさす
高熱が続きますので、保護者の方は不安になるかもしれませんが、ほとんどの場合は1~2週間程度で完治します。
ただ、重い合併症をともなうケースもありますので、病状が急変した際や、水分をとらない、高熱が下がらないなどの場合は、速やかに医師の診断を受けましょう。
プール熱の症状と対策 :効果的に防ぐには?
インフルエンザと違って、特効薬や予防接種がないプール熱。一度かかってしまうとつらい症状が長く続くため、予防が何より大切です。プール熱の予防には以下の点を心がけるようにしましょう。
・きちんと手洗いとうがいをする
・プールに入る前後には、シャワーをしっかりと浴びる
・タオル、洗面器、食器は共有しない
家族に感染者が出た場合は、洗濯物を分けたり、入浴の順番も感染者を最後にするなどの配慮をすることも大切です。可能ならば、流水かシャワー、またはタオルなどでふいてください。
感染者の症状が消えたあとも、2週間から1か月程度は便や体液の中にウイルスがいますので、おむつ替えやゴミの扱いに気をつけることも重要です。
プール熱は、学校保健安全法で第二種伝染病に指定されているため、主な症状が出なくなってからも、原則として2日間は学校へ行けません。つらい症状が長く続き、友達にも会えなくなるので、正しい知識でプール熱の予防をして、元気に過ごしましょう。
<監修>
坂本 忍(医学博士 公認スポーツドクター(日本オリンピック委員会強化スタッフ))
<参照>
「認定病児保育スペシャリスト」http://sickchild-care.jp/point/1538/
「子どもの健康と病気の情報サイト」http://cmedicalcenter.net/child/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%86%B1%EF%BC%88%E5%92%BD%E9%A0%AD%E7%B5%90%E8%86%9C%E7%86%B1%EF%BC%89/
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