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執筆:南部 洋子(看護師)
監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
夏は、熱中症や脱水症になりやすいので「水分をこまめに摂るように」というのは、広く知られるようになってきています。そして、多くの人は、水筒やペットボトルを持ち歩き、水分補給をしています。
しかし、水分を必要以上に摂りすぎると体内の塩分量が不足し、血液中のナトリウム濃度が薄くなりすぎて「 低ナトリウム血症 」=水中毒になってしまうことがあります。
身体に必要不可欠な「ナトリウム」って?
ナトリウムは、主に細胞の外側に存在しており、血圧の調節、酸の中和、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などに関わっています。そして、体内の水分と塩分のバランスを調節する働きがあります。
ナトリウムは、食べ物や飲み物から摂取され、主に汗や尿と一緒に体の外へ排出されます。健康な腎臓は、尿の排出量を調整することで、体内のナトリウム濃度を一定に維持します。
体は、常に血液量とナトリウムの濃度を監視しています。どちらかが高くなりすぎると、心臓、血管、腎臓にあるセンサーがそれを察知して、腎臓を刺激し、ナトリウム排出量を増やし、それによって血液量を正常に戻します。
反対に血液量またはナトリウムの濃度が低くなりすぎると、血液量を増やすしくみを作動させます。
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