(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
復讐とメンタルケア について考えさせられる出来事がありました。
13日、元ボクサーの法曹を目指す大学院生が、弁護士の男性を殴って気絶させたうえに、男性器を切断するという事件が起きたのです。
場所は港区虎ノ門の弁護士事務所が入居するビルのトイレで、加害者の大学院生は切り取った男性器をトイレに流したと言われています。
加害者は自分の妻と被害者弁護士の不倫を疑っていたとのことですが、動機がどうであれ、異常性の高い事件と言わざるを得ません。
そこで、大学院生がこのように常軌を逸した行動をとった心理的要因について、神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授の杉山崇先生に話を聞きました。
猟奇的な犯行が示唆するもの
報道によれば、加害者の妻は、事件のあった弁護士事務所に勤務していたそうです。大学院生の自宅周辺でも夫婦で言い争う様子が漏れ聞こえていたようです。
妻の不倫を疑えば、男性としては嫉妬に狂うのは当然です。
これは生殖にまつわる人の本能と言えます。
しかし、この事件は単なる嫉妬に留まらない、別の何かも加害者を凶行に駆り立てたように見えます。
心理学の知見からは、大学院生という微妙な立場、そして法曹界(弁護士や裁判官、検察官など)を目指す身であると同時に、怒りの対象が弁護士であったという関係性が強く関わっていたように思えます。
この事件の背景を考えてみましょう。
スポンサーリンク