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エンテロウイルス :乳幼児・子どもに感染すると重症化も
一般に、エンテロウイルスは、このウイルスに対する免疫を獲得していない乳幼児や子どもが感染しやすく、大人は感染しても自覚症状がなかったり、軽症で済む場合も多いといわれています。
エンテロウイルスD68による症状は、発熱・くしゃみ・鼻水といった軽度のものから、気管支炎や喘息、肺炎などで呼吸困難におちいるケースまでさまざまであり、重症化した場合には、脳神経機能に異常をきたし、体にまひが残る例もあるといわれています。
エンテロウイルス :うがい、手洗いで予防を
また、いまのところエンテロウイルスD68に対するワクチンなどの特効薬はないことから、治療は症状に応じた対症療法が中心になるとのこと。エンテロウイルスはインフルエンザなどと同じように、くしゃみやせき、ウイルスに汚染された物への接触などによって人から人へ感染するため、予防法としては手洗いやうがいが有効とされています。
これから冬にかけて、インフルエンザの流行にも注意が必要な季節となりますが、流水での20秒以上のこまめな手洗いや、共有スペースでのドアノブなど、多くの人が触れる箇所の消毒(塩素系消毒液が有効)、人混みでのマスク着用や帰宅時のうがいや手洗いなどで、ウイルス感染の予防を心がけましょう。
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
<参考>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/entero/entero-iasrs/6004-pr4286.html
(エンテロウイルスD68型が検出された、急性弛緩性脊髄炎を含む8症例―さいたま市 国立感染症研究所)
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