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睡眠改善薬 抗ヒスタミン剤とは
抗ヒスタミン剤は、こうしたヒスタミンの働きを抑える薬で、アレルギー症状を鎮める効果があります。また、風邪薬などにも含まれており、くしゃみや鼻水といった症状を抑えます。
抗ヒスタミン剤を含むアレルギー薬や風邪薬などの副作用としてよく知られたものに、眠気や倦怠感があります。体質にもよりますが、抗ヒスタミン剤を服用すると眠くなります。この作用を睡眠障害の解消に応用したものが睡眠改善薬なのです。
なお、抗ヒスタミン剤は大きく分けて「第1世代」と「第2世代」があり、より眠気を誘うのは第1世代です。最近では、眠くなりにくい抗アレルギー薬として、第2世代の抗ヒスタミン剤が使われるケースが増えています。
睡眠改善薬 とは
睡眠改善薬の主成分である「塩酸ジフェンヒドラミン」は、第1世代の抗ヒスタミン剤です。ヒスタミンはアレルギー症状を引き起こすだけでなく、脳を覚醒させる働きもあるため、この働きを抑制することで、眠気を起こさせるわけです。
病院で処方される睡眠薬(睡眠導入剤)と比較すると、睡眠改善薬の作用はそれほど強力ではありません。うまく寝つけない日が数日続いている、ぐっすり寝た感じがしない日が続くといった、一時的な不眠症状の解消に向いています。
これに対し、不眠状態が1週間以上続く不眠症など、本格的な不眠障害の場合は、医師に相談し、適切な処方をしてもらう必要があります。症状が深刻な場合は、睡眠クリニック、睡眠外来を標榜している医療機関を受診するといいでしょう。
執筆:南部洋子(看護師)
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
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