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うつ病との闘いの中で見つけたもの

私たちは、誰もが自分の世界を持っていて、その世界にある種の「栄養」が届くことで、全体のバランスが取れることがあります。Aさんも、釣りという楽しみが栄養となり、仕事中心だった生活に潤いが生まれてきたのかもしれません。

 

自分の中の世界を育て、成熟させることで、現実世界の仕事もより成熟していきます。私たちはしばしば、複数の世界を生き来することで、エネルギーを満たしていくことができます。うつ病との闘いはつらいものですが、Aさんにとっては、それが自分の中に新しい世界を発見するきっかけになったとも言えるでしょう。

 

（この事例は複数の実例を基に構成しています。また、プライバシー保護のため一部を脚色しています）

 
 

＜執筆＞
玉井 仁
東京メンタルヘルス・カウンセリングセンター カウンセリング部長。臨床心理士、精神保健福祉士、上級プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『著書：わかりやすい認知療法』（翻訳）など

 

＜監修＞
川口 佑（医師、新宿ストレスクリニック院長）

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