(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
肉のおいしさを決めるものとは?
肉の美味しさって何でしょうか。味覚の点から考えると、「うま味」による評価があります。牛肉は、野菜や魚と違い、熟成という過程を経ることでうま味を増します。これは、うま味のもととなるアミノ酸などの成分変化を利用した食べ方です。最近「熟成肉」というのが流行っていますが、熟成過程によっておいしさが変わっていくのをより楽しむ食べ方です。
牛肉の熟成過程をもっと具体的に説明しましょう。
通常、死後硬直によって肉は固くなります。しかしその後、肉のたんぱく質は酵素によってうま味の一種であるイノシン酸に分解されます。また、筋肉を覆っているコラーゲンも、酵素によって分解され、肉は柔らかくなります。さらに、脂肪は酵素によって分解されて脂肪酸になり、香りが出ます。これが熟成です。
熟成期間は、腐敗を防ぐために4度C程度の低温貯蔵を行います。また期間は牛肉の場合、2週間前後熟成され市場に出回ることが多いのです。
熟成された肉のおいしさとは?
正確には、人間に備わる味覚のなかに「うま味」はまだ加わっていません。うまみを感知するセンサーがまだ科学的にハッキリとは解明されていないからです。しかし、私たち日本人には、うま味を感じるという表現はわかりやすいでしょう。また、このうま味という表現でなくても、それに相当する感覚を、口当たりなどで感じている方も多いのではないでしょうか。
というのも、和牛の脂身は、味よりは口当たりに影響します。サシが多い肉は柔らかく、赤身が多いと歯ごたえがあります。また、部位によっても脂身や筋の状態は変わります。おいしい和牛を作るには、それぞれの絶妙なバランスを調整して育てられた牛肉です。
スポンサーリンク