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より良い記憶に変える大切なコツ!
そうは言っても、悪い記憶を自分一人の解釈で「良い記憶」に変えることは至難のことです。下手をすると自分自身をごまかすことにもつながります。「作話」と言って、記憶をねじ曲げてしまうようなことにもなりかねません。
そこで、自分の話(記憶)を、他の人に話すことで聞いてもらい、他者の目で解釈してもらう、ということが行われます。自分では「悪い」と思っていたことが、他者にはそうは見えていなくて、それを受け入れると、記憶自体が以前ほどネガティブなものではなくなるということも起こるのです。そうした、記憶の受容作業を心理療法では行うわけです。
良いも悪いも、どちらにしても長期記憶(思い出)があることが人間であることを思うと、悪い記憶も無理をして消す必要はないだろうとも思います。
しかしそれでは辛すぎるという方には、上に述べたような可能性を探ってみてください。
<参考>
岩田 誠 監修『プロが教える脳のすべてがわかる本』ナツメ社
篠原 伸禎 監修『美しい脳図鑑』笠原出版社
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
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