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できごと→ 認知 → 感情 → 行動 : 人間心理のしくみ
たとえば、友人に電話をしたら何度かけても出てくれない(できごと)。
それを「友人が私をきらっているからだ」と判断(認知)し、落ち込んで(感情)しまい、以来、その友人への連絡はしなくなってしまった(行動)。
というように、「できごと」を受け止め、それに対する気持ちが入り、自身のアクションに影響を及ぼすことは、日常生活ではよくあることではないでしょうか。
このことは言い換えれば、何かの出来事に遭遇した時に、その人なりのパターンで認知し、それがその人のフィルターを通って感情をひき起こし、その後の行動に影響を与えるというリンケージ(連鎖)は、通常の「人間心理のしくみ」とも言えるでしょう。
認知の構造:自動思考とスキーマ
しかしよくよく考えてみると、この時何度電話をしても友人が出なかったのは、スマホをどこかに置き忘れて出かけていたからかもしれません。また、仮に最近ケンカをしていたとしても、「そのうちまた仲良くなるだろう」と楽観的に考えて、落ち込まない人だっています。
ですから、上の事例の「認知」は、その人の悲観的でものごとを悪く考えようとする傾向から、いわば反射的に出てきたものと理解できます。
認知行動療法では、このような傾向を「スキーマ」、そしてスキーマから反射的に出てくる認知を「自動思考」と呼んでいます。
このスキーマと自動思考を、ハマってしまうパターンから、その状況に適応的に取り組めるように修正していくのが、認知行動療法のねらいということになります。
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