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「働くこと」以外はできる?
SNEPになる人のなかには、過酷な勤務を続けたために心身ともに疲弊してしまっていたり、本人の意に沿わない配置転換や転勤、心の病気などの理由で会社に行けなくなってしまったり、というケースも多く見られます。
このような理由から仕事を辞めてしまった人々の場合、就業時のイヤな記憶やツラい体験が足かせとなり、再就職活動が難しくなってしまうこともあるようです。「就職活動」や「働くこと」以外なら普通にできる、というSNEPの人は意外と多いのかもしれません。
しかし、自分が「働いていない」ことを気にしている人の場合、人間関係を築くうえでそれが負い目になってしまう場合もあります。
そうしたコンプレックスが原因で友人と疎遠になったり、仕事以外の人間関係にも消極的になる、という悪循環に陥ってしまう例もあるようです。
批判するための「SNEP」という言葉ではない
特に実家暮らしの家族型SNEPに対しては、周囲の視線は「親に甘えている」というような批判的なものになりがちです。しかし、ニートや引きこもりに対する批判が本人にとってなんの進展も生まないのと同様に、「SNEP」という新しいカテゴリをつくって批判をするだけでは問題の解決にはなりません。
しかし実際は、引きこもりのサポート・相談窓口などに当事者が出かけていくのは困難なことも多く、そうした窓口には当事者の家族が相談に訪れるケースも多いようです。
現在、SNEPを含む「ニート・引きこもり」の支援対策としては、ボランティアや農作業などを通じて仲間とコミュニケーションをすることで、社会復帰への意欲を高める活動をおこなっている民間の団体も各地に存在しています。また、同じ境遇の人が集まって、お互いの体験や悩みを批判を交えずに話し合う「ピア・カウンセリングの会」なども行われているようです。
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