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「頑固でワガママ」の根拠は?
しかし、お年寄りのこうした性格特徴などが、調査などで検証されているのかは定かではありません。
つまり「頑固でワガママ」というのは、お年寄りについての社会通念としては「ホント」でも、実際にそんな人がこの超高齢社会に“多数いる”といった、データレベルでの結果は残念ながら見当たりません。
ですから、実証的な見地からは「ホントかどうかわからない」としか言えないでしょう。
衰退としての老い:頑固でワガママの原因?
ではどうしてデータよりも通念の方が、「ホント」の根拠として認められているのでしょうか?
そこには、「老いる」ことが「衰える」ことだというイメージが、従来から強いからと想定することができるでしょう。
身体的にいえば、老いは「衰え」以外の何ものでもない点が多いでしょう。フィットネスクラブでエクササイズに励んでいるお年寄りが、若い人よりヘビーなプログラムをこなしていたとしても、そのお年寄りにとっては「昔と比べると衰えたな~」という無念の思いはきっとあることでしょう。
また身体的な衰えからくる知的・心理的な衰えも、お年寄りにはけっこうキツイものがあります。代表的なのは「ものわすれ」に代表される記憶力の減退でしょう。
さらに、高齢になるほど、退職や隠居といった社会的な退陣や配偶者の死に代表される喪失も増え、これまた「衰え」と認知されることもしばしばです。
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