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シャンプーやボディソープは身体に悪いの?
ところで、シャンプーやボディソープなどの洗浄剤が身体に良くないというウワサを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?なかには、「洗浄剤は身体に良くないみたいだから、お湯で洗っている」という方もいるかもしれません。
このウワサは、結論からいうとウソの情報です。
シャンプーやボディソープなどの洗浄剤は身体に悪いものではありません。ウワサの元情報は、次の2つの理論に基づく「経皮毒説」によるものです。
1. 肌から洗浄剤の成分が身体の中にまで入り込んでいく
2. 入り込んだ成分は身体に蓄積されて悪さをする
この1,2のどちらも医学的に間違った情報です。以下の理由から、洗浄剤が全身へ影響することはありません。
◆1がウソの理由:肌から洗浄剤は入らない
すでに「肌にはバリア機能がある」という説明をしました。そのため、洗浄剤に使われる程度の成分が肌に入り込んでいくことは不可能です。
多くの皮膚科の塗り薬ですら血管から吸収されて全身に影響することができない肌のバリア機能を利用しています。それは「肌にだけ効き目があり、全身に影響することはほとんどない」ということに他ならないのです。
◆2がウソの理由:成分は身体に蓄積されない
1でご説明したように、肌の内側まで洗浄剤の成分が入っていかないため、そもそも蓄積されることはありません。
万が一、肌の内側にまで入り込んでいける成分があったとしても、身体には良くないものを身体の外に排出したり、解毒する力があります。
とはいえ、先ほどのウワサを信じていたり、経済的な問題や、そのほかさまざまな理由から洗浄剤を使わずにお湯で身体を洗っている方もいるのかもしれません。では、実際にお湯で汚れを落とすことはできるのでしょうか?
お湯だけは落ちない汚れがある
肌についている可能性のある汚れの種類を大きく2つに分けると「油(脂)っぽいのもの」と「水っぽいもの」があります。
たとえば、皮脂が油っぽいもの、汗が水っぽいものです。そのほかの汚れには細かいホコリ、菌やウィルス、細菌などがあります。
油と水は、混ぜようと思っても混ざり合うことはありません。同様に、お湯で汗やホコリを流せても皮脂を落とすことはできません。
どうしてもお湯で落としたいという場合、40℃以上のお湯であれば、皮脂を溶かすことで流れていく可能性はあるといえます。ただその場合にも、いくつかの注意点がありますので、次からご説明していきます。
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