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毎日肉ばかり、魚ばかりはよくない?
「肉のとり過ぎ」は動物性脂肪のとり過ぎにつながります。そして、動物性脂肪のとり過ぎは、身体への脂肪の蓄積や、コレステロール値の上昇にもつながります。
また、腸内の悪玉菌を増やして、腸内環境を悪化させます。さらに、肉ばかりに偏った食生活は、大腸がんのリスクにつながるともいわれています。
一方「魚のとり過ぎ」はどうでしょうか?実は、魚も肉と同様、とり過ぎには注意が必要です。
身体によい成分を多く含むとされる魚にも意外とカロリーが高いものもあります。さんま、いわし、あんこう、ぶり、うなぎなど、カロリーの高い魚のとり過ぎは中性脂肪の増加につながります。ですから、妊娠中に摂取する量を制限される魚もあります。
食物連鎖により、魚介類に蓄積した水銀を妊婦さんが大量に摂取することによって胎児の成長に影響が出ることがあります。
とくに気をつける必要があるものは、金目鯛、メカジキ、クロマグロ、メバチなどです。といっても、まったく食べていけないわけではありません。週に1~2回、1人前程度(80g目安)の摂取であれば、問題ないといわれています。
肉も魚も私たちの身体にとっていろいろな効果をもたらしてくれます。しかし、ここまでお話ししてきたように、偏ってどちらかを摂取することは望ましいとはいえないのです。
「肉と魚どちらが良いか」また「どちらが悪いのか」ということはよく議題に挙げられます。
肉にも魚にも良い点がある一方で、とり過ぎるとよくない点もあります。どちらが優れているというのではなく、どちらも適度に摂取することが大切なのです。
<執筆者プロフィール>
桜 イクミ(さくら・いくみ)
管理栄養士・健康運動指導士・フードスペシャリスト
株式会社 とらうべ 社員。病院での栄養管理・栄養指導の経験を経て、現在は企業で働く人の食と健康指導を行っている。
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