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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
性別は、生物学的なしくみや生理的なはたらきをベースに、男女の「違い」を表しています。
かつて「男と女は全く違う」とみなされていました。
しかし今は、男性にも女性的なものが、女性にも男性的なもののあることが知られるようになってきました。
今回はこのことについて、詳しく説明していこうと思います。
男性性、女性性という概念
解剖学的に性器の形やはたらきが違うとか、生理学的に女性には月経があるとか、男女の性別は身体的に多くの「違い」をもっています。
こうした身体的相違をベースに、心理的な相違、社会的な相違も派生してくると、かつては考えられていました。
たとえば「男はたくましく」「女はやさしく」などは、心理的相違の例です。
また「男は外で仕事」「女は家庭で家事」というのは社会的相違です。このように、男性なら特徴として持っているであろうさまざまな特性を「男らしさ」、女性のそれを「女らしさ」と呼んできました。
しかし近年になって、男性にしかない(とされていた)男らしさ、女性にしかない(とされていた)女らしさが、実はそれぞれの独占ではなく、男性にも女性的な特性が、女性にも男性的な特性があることが認められるようになってきました。
そこで、かつての「~らしさ」という表現は今や、「男性性」「女性性」という「男女のどちらにもありうるもの」という表現に変わってきています。
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