寒くなると流行しやすい感染症、原因と対策

Mocosuku(もこすく)
  • 寒くなると流行しやすい感染症、原因と対策

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を毎日配信

寒くなると流行しやすい感染症、原因と対策

公開日時
更新日時

 
執筆:井上 愛子(保健師・看護師)

 
 
寒い季節になると気になるのが感染症の流行。
 
寒さは人の体温を低下させ、免疫力も落ちやすくなります。また、風が強く空気が乾燥し、ウイルスや細菌が空気中を漂いやすくなります。
 
このように感染症が流行する条件がそろう寒い季節。
 
今回は、とくに感染力が強く流行しやすいインフルエンザ、ノロウイルス、RSウイルスについて、対策とともにご紹介していきます。
 

 

寒い季節の感染症、原因と特徴

 
症状が軽いと、風邪とも間違いやすいこれらの感染症。適切に対処しないと、重症化や周囲へもうつしてしまう可能性があります。
 
それを防ぐために、流行しやすい感染症の特徴を知っておくことが大切です。

 
 
1.インフルエンザ
 
インフルエンザウイルスに感染した人のやくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込んだり(飛沫感染)、ウイルスのついた手や物に直接触れる(接触感染)ことで感染します。
 
1~3日の潜伏期間を経て症状が出てきます。
 

おもな症状は、咳やくしゃみ・鼻水など風邪に似ています。特徴的なのが発熱前や発熱初期の悪寒、38~40度の急な発熱、関節痛、頭痛があり、場合によって腸症状などが現れます。
 
ウイルスのタイプは大きく分けてA・B・C型があります。
 
A型は高熱が出やすく、大流行の原因となるタイプです。
 
B型はA型に比べてそれほど高い熱は出ません。出ても37~38度くらいの熱で、腹痛や下痢など胃腸症状が出やすく、限られた地域で流行するという特徴があります。
 
C型は、A・B型と同様、38度程の高熱、咳やくしゃみと症状は同じですが、発熱が2日程度と短期間であり、比較的症状が軽く、二回目以降の感染は症状が軽く済むことも特徴のひとつです。
 
またC型は、A・B型と違って、現在はインフルエンザの検査キットで診断することができないため、狭義の意味ではインフルエンザに含まれない、とする考え方もあるようです。
 
ただ、乳幼児や高齢者では症状が重くなることも多くあるため注意が必要です。
 

その年の流行する型に注意し、特徴的な症状に注意しておくと良いでしょう。

 
 
2.ノロウイルス
 
冬の代表的な感染性胃腸炎です。
 
ノロウイルスの感染経路は、「人を介する感染」と「食品からの感染」の2つです。人を介する感染では、飛沫感染と接触感染があります。
 
食品からの感染では、ノロウイルス感染者が調理をし、ウイルスがついた食品を口にすることで起こる接触感染と、ウイルスがついた二枚貝をしっかり加熱せずに食べることで起こる場合があります。
 
1~2日の潜伏期間を経て発症します。
 
おもな症状は、激しい下痢と嘔吐、腹痛です。高熱が出ることは稀で、ほとんどは37度ほどの微熱です。
 
とても感染力が強い一方、症状のある期間は1~2日と短期間で、感染しても軽い症状のみであったり、症状が出ない人もいます。
 
 
3.RSウイルス
 
飛沫、接触によるウイルス感染が原因です。
 
潜伏期間は2~8日で、多くの人は乳幼児期にかかっている感染症です。
 
主な症状は、鼻水や咳、38~39度の発熱があります。初めて感染した場合は症状が重く、「ゼイゼイ、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、息苦しさを感じることもあります。
 
繰り返し感染することで少しずつ免疫力がつきます。そのため、2回目以降は症状が軽くなり、軽い風邪程度の症状で治まることがほとんどです。
 
 

<つづきを読む>

1 / 3 ページ

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

「猫背」はこんなに悪い! 予防・改善法をご紹介

執筆:森 ジュンヤ(理学療法士) 姿勢の悪さを代表する「猫背」。 姿勢ひとつで相手に与える印象は違うもの。できる限り「猫背な自分」にはなりたくはないですよね。 しかし、猫背はカラダにどのような影響を与...

「白髪」はどうして現れる?予防法まであわせて紹介

執筆:井上 愛子(保健師、看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 老化現象のひとつとして数えられる白髪。 30代を過ぎた頃から白髪が生え始めるといわれています。そうはいっても見た目年齢にも影響するので、...

糖尿病に前兆はある? 原因や予防法をご紹介

執筆:桜 イクミ(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 生活習慣病のひとつである糖尿病。 糖尿病には合併症のリスクもあることから、注意したい病気のひとつでもあります。 はたしてどのような症状が出た...

「お腹すいた…」 ダイエット中の小腹への対処法ある?

執筆:桜 イクミ(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「小腹が空いた」という言葉をよく聞きますが、小腹とはいったいどんなものなのでしょうか。 また、ダイエット中の小腹の対処法に良いコトないのでし...

病院や薬局でもらうお薬、余ったらとっておける?

執筆:井上 愛子(保健師、看護師) 医療監修:株式会社とらうべ いつもらったかわからない薬が家に余っている、ということはありませんか? 病院や薬局で出してもらった薬は、余ったらとっておいても問題ないも...

管理栄養士が毎日食べる「カラダ喜ぶ」食材3つ

執筆:永吉 峰子(管理栄養士) テレビや雑誌で取り上げられることが多い「体によい食材」。 沢山あってどれを取り入れたらよいのか迷ってしまいますよね。 そこで今回は、管理栄養士の私が毎日摂っている3つの...

「正常な月経」を知っていますか?

執筆:青井 梨花(助産師、看護師) 監修:坂本 忍(医師・公認スポーツドクター・日本オリンピック委員会強化スタッフ) 月経の量や周期の乱れなどから思わぬ病気がみつかることもあります。 女性特有の病気の...

【感染症】新着記事

キスが原因、その名もズバリの「キス病」とは

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ キスをしただけで感染してしまう疾患「キス病」。 もし自分のパートナーがそうした感染症にかかっていたら、スキンシップだ...

2016/12/16 18:30掲載

ノロウィルスの予防にアルコール消毒は効かない?

執筆:南部 洋子(助産師、看護師) 医療監修:岡本 良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授) これからが本格化する冬の季節。とくに気を付けたいのが感染力の強い「ノロウィルス」です。 ノロウィルスは11月...

2016/12/13 12:00掲載

12月1日は「世界エイズデー」 本当にエイズを知っていますか?

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 12月1日は、世界エイズデーです。 ほんとんどの人が知っているくらい有名な疾患になったエイズ。 それでも世界的にも、また日本でも患者数は増加して...

2016/12/01 12:00掲載

風邪のひき始めに。 ハーブとアロマオイルの活用術「鼻と咳編」

執筆:磯部 花央璃(JAMHA認定ハーバルセラピスト) 風邪の症状はさまざまですが、鼻づまりに加えてかんでもかんでも鼻水が垂れてくるのは辛いですよね。また長引く咳もうっとうしいものです。 風邪による鼻...

2016/11/22 12:25掲載

風邪のひきはじめに。 ハーブとアロマオイルの活用術「喉編」 

執筆:磯部 花央璃(JAMHA認定ハーバルセラピスト) 冬らしい寒さが続き、暖房の効いた室内で過ごすことの多い時期は、締め切った部屋の中で空気の乾燥が進み、ウイルスや細菌の活動が活発になります。 なん...

2016/11/22 12:22掲載

乳児のママは必ず知っておくべき「RSウイルス」

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 「RSウイルス」 子育て中の方ならば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。 子供同士の感染力が強く、特に2歳未満のお子さんが感染するとされて...

2016/11/16 12:00掲載