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理由その3:疾患の違い
男性と女性では、かかりやすい病気に違いがあります。
厚生労働省の「患者調査」によると、男性、女性それぞれに多い病気は以下になります。
男性に多い病気
痛風、胃がん、心疾患、狭心症、肺炎、アルコール性肝炎、尿路結石など
女性に多い病気
骨粗鬆症、アルツハイマー病、関節症、脂質異常症、カンジダ症、膀胱炎、甲状腺炎など
日本人の死因トップ3は「がん・心疾患・肺炎」ですが、いずれも男性のほうが患者数は多いのです。このような病気に女性がかかりにくいことが、寿命を延ばしている一因でもあります。
女性がかかりやすい病気の代表は「骨粗鬆症」ですが、他の病気いずれもが、高齢になってからかかる病気です。それもあって、女性は健康寿命が長い傾向にあるのです。
理由その4:特性の違い
女性には月経があり、化粧をすることで鏡を見るので、男性よりも自分の健康状態を気にする習慣が身についているといえます。
医療機関に受診する頻度は女性の方が高いという統計もあります。また女性は食事の栄養バランスを気にしたり、アルコール摂取量や喫煙習慣も少ないでしょう。
自分の生活習慣を見直そうとする傾向が、寿命を延ばしていることにつながっているのでしょう。
そして女性はいくつになっても趣味や友人関係などを作り、行動的で気分転換もうまく、ストレスの管理が上手なようです。
男性は定年退職した後、家にこもりがちですね。
女性が男性よりも寿命が長いのは、子孫を産み、育てるという意味で「種の保存」ということもあるのかもしれません。
最近は、健康寿命の大切さが叫ばれています。
寝たきりのまま命を長らえるよりも、日常生活に支障がなく元気に生きて「ピンピンコロリ(病気に苦しむことなく、元気に長生きし、病まずにコロリと死のうという意味の標語)」を男性も女性もが望まれますね。
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
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