(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:南部 洋子(看護師)
監修:岡本 良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)
「余命の基準」とはどうやって判断されるのでしょうか?
余命宣告は、病気の治癒のための治療を行うことが難しくなった時になされます。
文字通り、「その人があとどれくらい生きることができるのか」を意味しますが、基本的に、宣告通りに亡くなることはあまりありません。
それではいったいどのように判断されているのか、今回は「がん」と想定して詳しく解説していきましょう。
余命はどのようにして決まるのか
余命は「生存期間」の中央値を取っています。
生存期間とは、その病気集団において「50%の患者が亡くなるまで」の期間のことです。
つまり、同じ病気の100人の患者がいた場合は、50人目が亡くなった時点がその病気の生存期間中央値(=患者の余命)となるのです。
半分の患者が亡くなるまでの期間であり、全患者の平均値ではありません。当然ながら、その病気の生存期間中央値(余命)が1年だとしても、3年、5年と生きる人が一定数いるのです。
末期のがんの患者でも、すべてが5年以内に亡くなるわけではありません。
スポンサーリンク