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余命3日とはどういう状態か
では、「余命3日」とはどういう状態なのでしょうか?
もはや食べ物を受け付けないとか、呼吸困難になっている、血液データから内臓の機能が極端に低下している、意識がもうろうとしている──などの末期的な状態に陥れば、余命が数日であることは、医師の経験から予想できます。
しかし、余命はあくまでもデータや経験に基づく予測値であって、実際にその人がいつ亡くなるのかは医師でもわかりません。
生存率は、選択される治療法や病気の進行具合、個人差によって、その患者の実際の余命は大きく違ってくるのです。
ならば、なぜそんなあやふやな情報をわざわざ宣告するのかと言えば、あとどれくらい生きられるかのおおよその目安を、本人や周囲の人に知ってもらうという意味合いが大きいと考えられます。
これから何十年も生きるのではなく、数か月後には亡くなってしまう可能性が高いことを意識して過ごすことは、残された時間をより有意義に使うという意味で必要なことだと言えるでしょう。
本人への余命宣告
1990年頃までは、がんは本人には告知しないことが多かったのですが、最近は本人に告げるのが一般化しつつあります。
本人が受け入れられないような場合は、家族の意向で本人には隠しておくこともありますが、本人にはっきりと病名と余命を告げるケースが増えています。
現場では、実際の予測よりも余命を短めに宣告する医師が多いようです。
これは、宣告された期間よりも長生きすると本人や周囲が前向きになれるからです。
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