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質の高い睡眠を導くために
眠りのホルモン「メラトニン」の分泌を高めるためには、夜間の強い光を避けることが大切です。
就寝の1時間前には、スマホやPC、テレビやゲームをやめ、部屋の照明を落とすなどして身体に休息のサインを投げましょう。
夜らしい穏やかなムードの部屋でゆったりとした気分で過ごし、副交感神経に働きかけましょう。気分が落ち着く好みの音楽や芳香浴を楽しむのもいいですね。
アロマ消灯風呂でリラックス
1日の心身の疲れを癒してくれるのは、なんといっても入浴です。
いつもの浴槽にお気に入りの精油(天然エッセンシャルオイル)を加え、浴槽に浸かる直前に浴室の照明を落とせば「アロマ消灯風呂」に。
ポイントはぬるめの湯加減での長めの入浴。暗くしてしばらくすると目も慣れてきます。
嗅覚の刺激は即座に脳の視床下部へと伝わるので、私たちが頭であれこれ考える前に心身を整えてくれます。
照明を落とすことで「メラトニン」の分泌を高め、入浴での血行促進とアロマテラピーでリラクセーション。就寝前のまったりとした入浴タイムで熟睡モードに導きましょう。
アロマ風呂の楽しみ方
全身浴では、浴槽に精油を3~5滴垂らしてよくかき混ぜてから入浴しましょう。
※浴槽につかる直前に照明を落とすようにし、転倒などには十分ご注意して入浴してください。
就寝前のおすすめ精油
夜のリラックスタイムには、心身を鎮静させてくれる成分を含んだ精油をチョイスします。
私のおすすめは、スイートマジョラムとラベンダー。和風気分のときは、ひのきの精油も森林浴気分が味わえ、気分もすっきりしてリラックスできます。
注意したいのは、ローズマリーやレモングラスは脳を活性させるほうへ働くので、午前中の使用のほうが適しているということ。就寝前の使用は控えた方がよいでしょう。
・スイートマジョラム
優美な香りのシソ科のスイートマジョラム。小さく愛らしい葉から採取される芳香は、ギリシャの愛の女神アフロディテから与えられた香り、と伝えられています。
キッチンハーブとしても用いられ、トマトソースや肉料理との相性もよいハーブです。穏やかで上品な香りは、筋肉の緊張を緩め、高ぶった神経を穏やかにして、心地よい眠りへと導いてくれることでしょう。
・ラベンダー
誰もが知っているシソ科のラベンダー。最も親しみやすいハーブではないでしょうか。
地中海原産のラベンダーは本来、湿気を嫌いますが、様々に品種が交配され、首都圏でも栽培可能な種類が出回っています。ポプリやサシェ(乾燥ハーブを布で包んだもので、におい袋としてクローゼット等につるしたり使い方はさまざま)の材料としてもおなじみ、心をホッとさせてくれるハーブです。
優しく清涼感のある香りで、心と身体をクレンジング。ストレスからの心身の緊張を穏やかにほぐし、質の高い睡眠とリラクセーションのために古くから用いられています。
スマホやPCなどで快適になった反面、夜間でも人口照明につねにさらされている現代社会では、心身へのストレスも知らず知らずに蓄積されています。
疲れたときは、自然のリズムに身体をリセット。
体内時計を整えて、質の良い睡眠でスッキリ目覚めのよい朝を体験してみましょう。
<注意事項>
※精油は引火の可能性があるので、火気に注意してください。
※精油は有効成分の濃縮したエッセンシャルオイルです。お子様の手の届かない冷暗所で保管し、原液が皮膚に触れないよう、目に入らないようにご注意ください。
※ハーブを利用した植物療法は医療の代わりではなく、健康の増進や病気の予防に役立てるものです。既存病歴のある方、お薬を服用されている方の使用につきましては医師の指示にしたがってください。体調や体質、利用方法によっては健康を損ねる場合もあります。それぞれのハーブの注意事項や使い方をよく確認したうえ、自己責任で使用するようにしてください。
<執筆者プロフィール>
磯部 尚美(いそべ・なおみ)
東京都生まれ。JAMHA認定ハーバルセラピスト。JATA認定ハーブティーソムリエ、ハーブセラピスト。日本園芸協会認定ハーブコーディネーター。植物療法を生活に取り入れ、その薬理作用を実感してハーブを学ぶ。現在三人の男児を育児中。美容や健康維持のためのハーブ療法について研究。優しく寄り添ってくれる植物との共生を感じながら「植物の癒しの力で美しく健康に」をコンセプトにしている
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