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花粉症のメカニズム
花粉症の症状はアレルギー反応(Ⅰ型アレルギー:即時反応型)です。
これは「免疫」と呼ばれる生体防衛反応に関連しています。外部から侵入してくる病原体を身体が排除するのが免疫の働きです。
いわば、病気から身体を守るのが「免疫」の本来の作用なのですが、自分自身に免疫の攻撃が向けられて「花粉症」が起こります。
花粉症の場合、花粉という異物(抗原)に対して、「IgE抗体」という免疫グロブリンが作用します。
花粉との接触を繰り返すうちにIgE抗体が体内に蓄積され、ヒスタミンなどアレルギー症状(花粉症状)を起こす化学物質が分泌され、知覚神経や血管が刺激されます。
花粉症になる3つの原因
一般に、花粉症になりやすいかそうでないかは、3つの原因が挙げられています。
花粉量
飛散される花粉量が多いと、花粉症になりやすいということです。花粉飛散が多い静岡・群馬・山梨の各県は花粉症患者数が多い地域でもあります。
ちなみに、今年の場合、九州・四国・近畿・東海の各地方は要注意です。
遺伝
花粉症を起こしやすい体質を「アレルギー体質」と呼びます。
IgE抗体がつくられやすい体質で、生まれつき備わっているとされています。つまり、遺伝要因と考えられていて、たとえば、両親がアレルギーを発症していると、子どもがアレルギーを発症しやすくなると考えられます。
ちなみに、「アレルギーマーチ」という用語があります。
これは、幼少では「アトピー性皮膚炎」、小児期に「喘息」、成人してから「花粉症」と、アレルギー体質の特徴を物語っている用語です。
ただし、アレルギー体質は遺伝によってだけ作られるわけではありません。また、花粉症も遺伝的体質によってだけ発症するのではありません。
生活習慣
日本では1960年代に花粉症が見つかりました。
それまで、花粉量は多くても、食生活や住環境が、アレルギーになりにくい体質を作っていたためという考え方もあり、年配の人は花粉症になりにくいというデータもあるそうです。
免疫力が低下するような、睡眠不足や偏った食生活、運動不足といった都市生活はとくに、花粉症になりやすい体質を、遺伝的ではなく作ってしまうことが挙げられています。
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