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軽度認知障害を見つける
認知症と正常な状態との「グレーゾーン」を「軽度認知障害(MCI)」と呼んでいます。
朝田医師はこれを「あきらかに“歳のせい”とはちがう記憶障害がみられるけれど、日常生活に大きな支障はきたしていない」とみなしています。
これまでの研究で、MCIと診断された後、1年後に認知症を発症するのは約10%、4年間では半数ほどでした。
また5年後も症状が進行しない割合が30%程度、症状が改善したり正常に戻ったりする人も20%くらい見られました。
ですから、MCIの段階で適切な治療や予防を講じれば、進行を遅らせたり、症状を改善したりすることも可能になるでしょう。
MCIは病院で検査してもらいますが、これもまた、早期発見のための「サイン」を見つける方法といえるでしょう。
【参考】
朝田隆監修『ウルトラ図解 認知症』法研、2016.
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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