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脳の働きに関わる有効成分
次にチョコレートの中に含まれる、脳の働きに関わる成分をご紹介します。
・ブドウ糖
体重の約2%程度の重さしかない脳ですが、消費エネルギー全体の20~30%を使うほど働きものです。
そんな脳の唯一のエネルギー源がブドウ糖です。
また、脳の神経伝達物質であるアセチルコリンの材料にもなります。
・テオブロミン
カカオ豆に含まれる独特な苦み成分。そのほか、お茶やコーヒーにも含まれる成分です。
中枢神経を覚醒させ、興奮作用や気管支拡張、利尿作用などがある物質で、カフェインと似た構造をしています。
ただ、カフェインほど強い作用はなく、さらに脳においてはリラックス効果に繋がるとして、その機序について研究が進められているところです。
また、血管拡張作用もあります。血行を良くなると酸素や栄養素を運ぶのが円滑になり、脳の活性化につながると言えます。
・BDNF
BDNFは「脳由来神経栄養因子」と呼ばれるたんぱく質の一種です。
新しい神経を作る、神経を発達・成長・増殖させる、神経と神経をつなげる、神経をダメージから保護するなど、脳の働きに欠かすことのできない物質です。
BDNFの増加には、運動や抗酸化物質の摂取が影響します。抗酸化作用を持つカカオポリフェノールは、BDNFを増やすことがわかっています。
・エンドルフィン
カカオに含まれる香り成分は、幸せホルモンとも言われる脳内物質エンドルフィンを放出します。
エンドルフィンは集中力や記憶力を高めたり、幸福感をもたらします。
このほかにも、脳内物質とチョコレートに含まれる成分の関係については、現在もさまざまな研究がすすめられています。
食べるのに、ちょうどいい量はどれくらい?
身体にいい働きが期待できるチョコレートですが、脂質や糖質が多く、食べ過ぎはよくありません。
それでは、ちょうどいい量はどのくらいなのでしょう。
まず結論から言うと、高カカオチョコレート(カカオ分70%)の場合で「30g程度」。板チョコでいうと半分、1枚5gの個包装であれば6枚分くらいです。
健康な成人が間食として摂るカロリーのめやすは200kcal。
高カカオチョコレートのカロリーは100gあたり600~650kcal程度で、30~33gがめやすとなります。
原材料の割合によって変わるので、食品表示を見て、200kcal以内を指標にするのもいいでしょう。
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