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執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー)
医療監修:株式会社とらうべ
芸能人が実践したことで話題になった塩抜きダイエット。
「塩を抜くだけで痩せるの?」「塩を抜いて身体に害はないの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はこの塩抜きダイエットについて方法や効果、ポイントや注意点について、管理栄養士の視点から詳しく解説します。
塩が身体に与える影響
塩抜きダイエットは、その名の通り、できる限り塩を抜く食事を3日間続けるというものです。
塩抜きダイエットの方法を知る前に、まずは塩の働きを確認しておきましょう。
塩が体内に入ると、ミネラルのひとつ「ナトリウム」として働きます。
ナトリウムの働きは以下の通りです。
体内水分量の調節
ヒトの身体には、「ホメオスタシス」という、身体を一定に保つ働きがあります。
血液中のナトリウムが少なくなると、血液中の水分が細胞に移動するため、血液量が減ります。反対に、血液中のナトリウムが多くなると、細胞内の水分が血液中に移動し、血液量が増加します。
血液量が増えると、血管の壁に圧がかかります。
これは、高血圧の一因とされています。
さらに、高血圧にともなって、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、腎臓病などにつながる可能性もあります。
神経の情報伝達
ナトリウムは、脳からの指令を神経細胞や筋肉細胞へ伝える重要な役割を担っています。
筋肉は、私たちが自分の意思で動かせる随意筋と、自分の意思ではコントロールができない不随意筋(内臓や血管など)があります。
ナトリウムが不足し過ぎると、それらが正常に働かなくなります。
すると、麻痺や発作を起こしたり、神経伝達が上手くいかずに意識障害などを引き起こす可能性があります。
栄養素の吸収
栄養素が小腸から血液中に吸収される手助けをしています。
酸の中和
血液は通常pH7.4の弱アルカリ性に保たれています。
しかし、さまざまな影響で酸性になることがあります。
ナトリウムは、酸を中和し、血液のpHを正常に保つのに働きます。
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