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若年性健忘症とは?
現在、若年性健忘症は正式な病名ではありません。
20代から30代に見られる記憶障害で、もの忘れから記憶喪失まで、程度は千差万別といわれます。
共通する症状として、「モノが覚えられない」「モノを忘れる」「今日の日付・曜日がわからなくなる」「人の話が理解できなくなる」など、老人性の認知症と似ているとされています。
しかし、認知症は脳に機能的な障害や病変が生じていることがわかっていますが、若年性健忘症には、脳波計やMRIなどには異常が認められないとされています。
また、記憶には何かを認識したときから記憶に固定されるまでの時間によって、瞬時の「即時記憶」、数分から数日程度の「近時記憶」、数週間から数十年にわたる「遠隔記憶」に分けられますが、若年性健忘症では、このうち、近時記憶が障害されているケースが多いようです。
たとえば、知人の名前を忘れてしまった、ついさっき聞いたはずのことが想い出せないなどです。
そして、そうした健忘によって日常生活や仕事などに悪影響がよくでてしまっている状態を指しています。
単なる「ど忘れ」の域を超えてしまっているということです。
原因として考えられること:IT化の影響?
精神医学的には若年性健忘症は、心因性健忘に属するかも知れません。
ストレスが原因となって健忘が日常的に起きているということですが、その原因として指摘されていることに、IT化があります。
スマホ・パソコン・タブレットなどIT系端末に頼りすぎて、脳がはたらかなくなり、若年性健忘症をひき起こしているのではないかという仮説です。
メモリーがあるのでいちいち覚えておかなくてもよいとか、自分の手で文字を書いたり漢字を想い出さなくてもよいといったことが、脳を働かせなくても事足りるような状態を作りだしているのは否めません。
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