(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆者:杉山 崇(心理学者)
「Amazon.comでお坊さんが呼べる」という坊主便が話題になっています。
今やネット通販で本や家電だけでなく生鮮食品も購入できる時代です。ネットはどこまで便利になるのだろう…と思っていたら、ついに「お坊さんを呼ぶ」というところまで来てしまいました。
大きな反響を呼んだ「お坊さん便」
もちろん、このサービスには批判もあります。特に価格を表示してしまうことで「宗教」が「商品化」してしまう問題が取り上げられています。全国の寺院が加盟する公益財団法人・全日本仏教会はこの問題を大きく捉えてAmazonに中止を申し入れているそうです。
しかし、お坊さん便には別の意味を見出すこともできます。もし、サービスとして成立しなかったら、そもそもAmazonも扱わなかったでしょう。扱ったとしても話題にすらならなかったでしょう。
お坊さん便ユーザーの心理を代弁すれば、
「お坊さんは呼びたい。でもお願いするのにも気分的なハードルが高い。お布施もいくらかわからなくて不安!」となるのではないでしょうか。
逆に言えば日本人にはそれだけ「法要にはちゃんとお坊さんを呼びたい!」という気持ちがしっかりと根付いていると言えるのかもしれません。
現在の日本では「お墓難民」という言葉があるくらい、お墓にも事欠くような状況です。
そのような状況の中でも「お坊さんはちゃんとお呼びしたい!」という気持ちになるのは一体なぜなのでしょうか。
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