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執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師・保育士)
医療監修:株式会社とらうべ
何気なく階段を登った時や、急いで電車に駆け込んだ時、以前よりも息切れするようになった、ということはありませんか?
運動不足だから、と見逃してしまうのはご法度。
もしかすると息切れは、身体の不調のサインかもしれません。息切れが続く時、注意したい病気をご紹介します。
息切れはなぜ起こる?
息切れは、どのようなときに起こるのでしょうか。
山登りやランニングなど、強度の高い運動をしたときの息切れは日常的に起こるもので、体内が酸素不足に陥っているため、より多くの酸素を取り入れようとして、呼吸が早くなります。
また、身体が取り込んだ酸素は血液の流れにのって全身に届けられますが、血流をコントロールしているのは、自分の意思ではコントロールできない自律神経です。
極度に緊張したり、ストレスがかかっていたり、また疲労が蓄積されると自律神経の働きが乱れ、動悸や息切れが起こることもあります。
さらに肥満も原因の1つで、体重が増えるとその分身体はより多くの酸素を必要とします。血の巡りをよくするために心臓は頑張って働きますが、負担が増えることで、動悸や息切れが起こりやすくなります。
このように日常生活にある原因がはっきりしている場合は、運動の継続やストレスの緩和、肥満の解消などによって息切れを改善することができ、大きな心配はありません。
しかし、平坦な道の散歩でも息切れをしたり、そのほかにも自覚症状がある場合は、より注意が必要です。
呼吸器に原因がある息切れ
息を吸って、吐いて、という呼吸に関わる肺や気管支の病気が隠れていると、息切れの症状がでやすくなります。
とくに「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」という病気になると、肺が弾力性を失ったり、気管支に炎症が起こり、息苦しさを感じるようになります。
この原因の約9割は、長年の喫煙習慣によるものです。
また、気管支喘息になると、発作時には安静にしていても呼吸が苦しくなり、息切れの他、咳や痰を伴うこともあります。
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