(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
認知症患者数は、超高齢社会が進むにつれて急増しています。
国民の10人に1人が認知症という事態も迫っています。
おもに加齢によって脳が壊れることで生じる認知症。できるだけ早期発見・早期対応することによって進行を緩やかにするようにと叫ばれています。
早い段階で認知症のサインはキャッチできるのでしょうか。
認知症とは
「健常な成人になった人が病気や事故で脳をこわし、知的な能力の低下を招いて、一人で暮らしていくことが難しくなった状態」が認知症です。
60歳代後半から有病率が増加し、80代後半では約41%、90代で約61%と「加齢による病い」の側面は否めません。
ところで、認知症の原因は多数あって、一つの病気ではありませんが、日本ではアルツハイマー型認知症が約6割、血管性認知症がおよそ2割と多数を占めています。
アルツハイマー型認知症は、原因不明で脳の神経細胞が徐々に衰える「脳変性疾患」、脳血管性認知症は、脳血管障害や脳炎など、「脳の病気や障害の後遺症」から発症します。
また、アルツハイマー型認知症の3割ほどに、脳血管障害を合併した「混合型認知症」が診られます。
認知症の症状には、中核症状とBPSD(行動・心理症状)とがあります。中核症状は脳の障害が原因で、記憶障害、注意力の低下、実行機能障害、言語障害、見当識障害、病識の欠如などが現れます。
BPSDは患者さん個々の体調や生活環境に影響されて出てきます。
もの盗られ妄想、睡眠障害、抑うつ、徘徊、逸脱行為、介護拒否、多動、落ち着かなさ、せん妄、などが現れます。
スポンサーリンク