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地域によって がん死亡率の差 はあるのでしょうか? 現在日本人の死因第1位はがんです。そのため、がんは日本人に多い病気だと思われるかもしれませんが、決してそういうわけではありません。世界的ながんの死亡率からみると、日本は32位。がんによる死亡率が高いのは東欧の国が多く、次いでヨーロッパ、アメリカなどが占めています。日本人だけが突出してがんにかかっているわけではなく、がんで死亡する人は世界中にたくさんいるのです。もちろん死亡率ですので、医療技術の差による影響もあるかもしれませんが、多くの先進国で高い死亡率となっています。しかし部位によっては、日本が非常に高い羅患率を示しているものがあります。それは胃がんです。世界的に見ても高い数字になっています。逆に前立腺がんや乳がんなどは他の国と比べても、それほど多いというわけではありません。

 日本でも地域によって がん死亡率の差 はあるのか?



国内でも地域によって、がん死亡率の差 がみられます。ここ10年の、都道府県別75歳未満のがん死亡率を見ると、連続で青森県がトップをキープしています。しかもこの調査は、地域的な高齢化の影響はないように調整されている結果です。純粋にがんになりやすい、もしくはがんになる人が多い地域だといってよいでしょう。逆に最も死亡率が低いのは10年連続で長野県。死亡率の高い低い、ともに2位以降は毎年変動があるのですが、全体的に東北地方は胃がんが多く、肺がんが多いのは近畿地方、九州や沖縄では白血病の死亡率が高いというデータが出ています。データから見る限り、がん羅患や死亡率の地域差はあると言ってよさそうです。

 がん死亡率の差 は何が原因?



がんの羅患率や死亡率に地域差がある理由ははっきりしていませんが、理由のひとつは生活習慣の違いだと考えられています。たとえば、食道がんはアルコールをたくさんの飲む地域で多く、胃がんは塩分を多く摂取する習慣がある地域に多いことがわかっています。さらに、大腸がんは保存・加工肉などの摂取が関係していると考えられていますし、肺がんは喫煙習慣があって、緑黄色野菜の摂取量が低いと罹患しやすくなるというデータもあります。食生活は、地域によってかなり習慣に違いがありますので、それががんの発生に関連していると考えても不思議ではありません。 そのほか、肝炎ウイルスなどによる感染を原因とする肝がんもありますし、遺伝が関係しているケースもあります。がんの原因には、地域性だけでなく、こうしたさまざまな要因が絡んでいるのです。

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